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トピックス
2021/09/08

夏の終わり

音映ブログ

トピックスの更新につきまして、大変ご無沙汰しておりました。
皆様は如何お過ごしでしょうか。

以前より続いている楽曲紹介。
今回は10代~30代後半まで幅広いファン層を持つ邦楽ロックバンド「フジファブリック」より、
夏を代表する楽曲「若者のすべて」を解説してみようかと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=IPBXepn5jTA

こちらの楽曲、時代を彩る名曲として高校音楽の教科書に掲載されるということが9月に入り発表されました。
ご存じない方も、この機会にご興味を持って頂ければ幸いです。

(Aメロ)

真夏のピークが去った 天気予報士がテレビで言ってた
それでもいまだに街は 落ち着かないような気がしている

(Bメロ)

夕方5時のチャイムが今日はなんだか胸に響いて
「運命」なんて便利な言葉でぼんやりさせて

Aメロ部分、いきなり夏のピークではなく”真夏のピーク”が去ったと表現し、
街の人々ではなく”街”そのものが落ちつかないといった表現をします。
少し違和感を感じますが、その後に続くBメロで「夕方のチャイムが“なんだか胸に響く”」
「運命なんて便利な言葉で”ぼんやりさせる“」といったワードにより、
街全体の僅かな空気の変化に敏感になりつつも、感情をうまく言い表せられない主人公のもどかしさに気が付きます。

そんな上手く言葉に出来ない感情が表現されている、Bメロ部分について。
Aメロからガラッと雰囲気が変わっている為、一瞬「転調?」と頭によぎった方もいるかと存じます。
実際は転調しておらず、こちらの哀愁漂うメロディーは”教会旋法”というスケール(旋律)を使用しています。
“教会旋法”はその名の通り教会音楽で用いられていたのですが
現在はジャズのアドリブからポップスなど多岐にわたって使われており、独特な雰囲気を放つスケールとなっています。
Bメロはこちらのスケールを利用して一気にノスタルジックな雰囲気を出しつつ
さらに「夕方5時の」で提示されたメロディーを下降しながら何度も繰り返す事で”終わりへの予感”を示唆していきます。
 
そうして静かに終わるかと思われたBメロ。その後、わずかな間奏で突然「待った」をかけるように
エレキギターの音色が全面に押し出され、その音色に触発されたピアノが一気にメロディーを駆け上がっていきます。

(サビ)

最後の花火に今年もなったな
何年たっても思い出してしまうな
ないかな ないよな
きっとね いないよな

会ったら言えるかな
まぶた閉じて浮かべているよ

ピアノの音にのせて勢いよく駆け上がったメロディーは、花火が打ちあがるシーンへと場面を彩ってゆきます。
そうして今度はサビを聞いていくと、サビもまたBメロと同じく歌詞に合わせて下降メロを連発。
しかし再び、下降を辿りながらも繰り返されるメロディーに拮抗するかのように、
「思い出して」「まぶた」の部分で少しずつ上向していくのです。

ここまで長らく説明致しましたが、「若者のすべて」が発売されたのは2007年でオリコンチャートでの獲得順位は30位が最高位。
爆発的に流行した楽曲では無かったのかもしれませんが、現在でも沢山のアーティストにカヴァーされ歌い継がれる名曲です。
後半の解説は割愛致しますが、この夏何かやり残した事がある方は是非聴いてみては如何でしょうか。

今年はとても厳しい状況ではありましたが、オリンピックを含めて様々なイベントが開催されました。
反対に、様々な方面からの賛否両論を経て開催断念を余儀なくされたイベントも沢山あり
皆様に関しましても、去年・今年と我慢したことが沢山あったかと思います。
時間を巻き戻す事は不可能ですが、
今年の春・夏に出来なかった事を次の季節、来年・再来年でまた取り戻す事も出来るかと思います。
弊社におきましても、その時々の状況や情勢に合わせて最善策を講じることが出来るよう、臨機応変に対応していく所存です。
今後とも、何卒宜しくお願い申し上げます