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2020/09/04

夏の終わり

音映ブログ

9月になりましたが、まだまだ暑い日々が続いています。
皆さまにおかれましては2020年の夏を如何お過ごしでしょうか。

今年2020年といえば、オリンピック・パラリンピックの開催年。
中止となってしまい残念に思っている方もいらっしゃるかと思いますが、
今年は5年に一度のショパン国際ピアノコンクールの開催年でもありました。
世界各国での予選を勝ち抜いた者がショパンの祖国であるポーランドに集まり
演奏技術を競い合うクラシック音楽界の一大イベントです。

こちらのコンクールも中止となってしまいましたが、本日はショパンから一曲紹介致します。

バラード第3番

URL : https://www.youtube.com/watch?v=6JCCOsbnCKs

こちらの楽曲は、ポーランド詩人アダム・ミツキェヴィッチの詩から着想を得たといわれています。

 【あらすじ】
ある日森の中に迷い込んだ青年が、水辺に佇む女性(水の精)に出逢い恋に落ちます。
そして、青年は水の精と固く愛を誓い合いました。
しかしふと水の精は青年を試したくなり、姿を消し全く違う外見で再び青年の元に現れ誘惑します。
そして青年はこの2人目の女性が元の女性(水の精)などとはつゆ知らず、再び恋に落ちてしまいました。
怒り狂った水の精は元の姿に戻り、くやしい気持ちをぶつけるように青年を強く抱きしめ湖の中へ引きずり込みます。
それでも最後、その青年は彼女(水の精)を愛し幸せなまま死んでいくのでした。

少しゾッとした方もいるかもしれません。実際に楽曲を聴いてみると、
1分44秒頃の特徴的なメロディーは華やかで軽やかなワルツ調のダンスステップに思えますが
後半5分04秒頃に再び現れるメロディーでは不安を煽るかのような低音が鳴り響き
軽やかに思えたステップは一転、青年が徐々に湖へ引きずり込まれ水中でもがく場面とも捉えられます。

”恐ろしい水の精の物語”といった文脈で語られることが多いこの物語ですが
立場の違う相手へ恋心を持ってしまうつらさや相手と愛を誓い合う喜び
徐々に相手や自分を信じられなくなる水の精は、人間らしく切実な姿に映ります。
最後に水の精が元の姿に戻り、全てを悟った青年が彼女のありのままの姿を受け入れ
共に水の中へ消えていく物語と解釈すれば、また違った聴き方も出来るのではないでしょうか。

そして現代の楽曲においても、聴く視点を変えてみたり
歌詞に描かれていない余白部分に想像を膨らませることで新たな発見があるかもしれません。

ショパンが音楽活動をした時期は、ロマン派最盛期にあたります。
この時代ははまだまだ貧富の差があり、ナポレオン戦争勃発など激動の時代でもありました。
しかし徐々に渡航技術の向上によって貿易が増え、市民の海外への憧れは強まり
余暇にはバカンスを過ごすなど豊かで文化的な暮らしをする人々が増えていきます。
そんな経済状況と生活様式の変化に影響を受けた結果、
19世紀は感情表現を重視した音楽やその他芸術が大きく発展していきました。

今年の夏は、なかなか外へ出られずストレスが溜まっている方も多くいらっしゃると思います。
しかしそれとは裏腹に、季節はレジャーやスポーツなど、より文化的な活動を楽しむ気候へと変わってゆきます。

弊社では、施設に来て下さったお客様や従業員の皆さまに向けて
感染症対策に関する館内放送の制作に日々取り組んでおります。
皆さまに置かれましても、感染症対策に関しては十分に注意して頂きつつ
ご家族やご友人とのかけがえのない思い出を作って頂けますと幸いです。